SPS東京第16回公演「虫の音よりも

東京都中野区の住宅街、
街を縫うようにその川は流れていました。
都市開発の流れで道路の下に身を隠すことになった川の河川工事、
その最中、いにしえから続く伝統的な川祭りも、その川で行われるのは今年が最後となりました。
そんな祭りの賑わいの中、この街に戻ってきた男と、その男を迎えるその町の男たち。
 
幼馴染、思い出、初恋、両親の死、消えゆく祭り、
 
それは、虫の音も聞こえなくなった冬の庭で、今再び巡り会う幾つかの「想い」が響き合う物語
 
「冬の庭、虫の音よりも響くのは、深くに秘めた心の音・・、」
 

 
神山祭り、
それは川の上流と下流に二つある神山神社の間を「舟渡」という行列を率い、その年の船頭が「祝歌」を歌いながら川渡りをする行事。
今年が最後の川の上で、二つの社をつなぐ祭りは冬の夜、厳かに始まろうとしています。
 
皆様も、この大祭りの姿を観光客の皆さんに混じりながら、目撃してください。
 
きっと、別の何かが聞こえてくるかもしれません。
 

 

劇中主題歌「別れの歌」

作詞作曲:菊地ジョバンニ
 
ずっと一緒だ
昔交わしたくだらない約束
守れるわけないなんて
鼻で笑ったっけな
 
ほら やっぱり
無理じゃないか 笑いながら言うけど
本当は少しだけ
期待した自分もいたり
 
 
悲しいなら
泣けばいい 別れが悲しくないなんて
そんなの嘘だ
辛い別れがあってもいいじゃないか
 
 
 
遠ざかる背中を
千切れる程のエールで送り出して
 
振り返るなよ
ちゃんと前向けよ ほら またすっ転ぶぞ
 
お前と見た真っ赤な朝日が
今日も昇る
 
 


 
公演の詳細情報

公演日程

2月12日(月/祝) 13:30(終了)/16:30(終了)
2月24日(土) 13:30(満席)/16:30(完売)
2月25日(日) 13:00(完売)/16:00(完売) 開場は開演の30分前となります。
音楽ライブは開場15分後にスタートいたします。
会場が寒くなっております、暖かい装いでお越しくださいませ。 
 

公演会場

シェアサロン古民家ASAGORO

料金

前売券 2000円
当日券 2500円
 
前売り券メールアドレス:ticket@sps.vc
※当日精算にてご予約のお客様は開演15分前までに受付にて発券をお済ませください。その時間を過ぎますと、当日券でお待ちのお客様を優先的に案内させていただきます。
 

出演

とし・じゅん・ひこ・ゆうだい・たかし・ともひろ

ミュージシャン

菊池ジョバンニ・たかあき
 

登場人物紹介

こちらに物語の登場人物を不定期で本番当日までの間に掲載をしてまいります。

 



河野圭祐っていうこの男、15年ぶりにこの町に帰って来たらしい。
今日は祭の当日。
この町では冬に行なわれるじつに古い祭があって、彼の実家はその祭りの待機会場として観光客のみなさんに解放されているそうなんだけど、どうやら、一番忙しい祭の当日に帰ってき来たんだとか。
大学入学とともにこの町を出た彼は、一体何をしに戻ってきたんでしょうかね?


冨士見っていうこのよくしゃべる男、この町出身の雑誌記者らしい。
祭りの取材でひさびさにこの祭りに参加するとか、
川の河塞工事で最期の祭りになるかも知れないってタイミングで取材をしても仕方がないとは思うんだけど、彼にとっては何でも「話題づくり」なのかも知れませんね。
この男、この町で過ごした学生時代になにがあったのか?
これも気になるところです。


真木というこのお医者さん、
観光でこの街に来たって言うけれど、なぜだか喪服。
しかも、何だか深刻な表情で祭りの待合をしている様子。
最後の祭りにどこか遠くからやってきた神妙な面持ちのこの男は、一体何をしにこの場所にきたんでしょうか。
なぞは深まるばかりです。


城間というこの男、
河野にくっついてこの街にやって来た。
河野とは年もかなり違うし、仕事仲間にしては現場作業員の様な風貌で、愛想もかなり悪い男である。
この男、一体なにが目的でこの街にやってきたのか?
河野との関係は?
なんだか妙なことが起こらなければ良いんですが・・・
 


この男は神山駿太。
この祭の舞台となる神山神社の跡取りなんだって。
その癖不良で、昔からのこの街の問題児。
そんな男がひさびさに帰って来た不思議ちゃんの河野にどんな反応をするのか?
でも、どうやら河野との神山は子ども時代は仲が良かったとか?
正反対の性格のふたりがどこでも結び付いていたのか?全く謎です。
 


この男は貴崎くん。
今回の祭では「祝ぎ衆」と言う役で、歌を奉納する役目を担っているらしいんですが、どうも乗り気じゃないようです。
その理由は何故でしょう?
子どもの頃から身体が大きく幼なじみグループの中ではがき大将的な存在だったらしいのですが、いまは町を守る消防士さん。
さてはて、彼はこの祭りで大役を見事に、務めることが出来るのでしょうか?